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ファーストアルバム中の9曲に関しては、Babbage（バベッジ）が架空の人物Timothy Magellan（ティモシー・マゼラン）を中心にストーリー・コンセプトアルバムを練りました。
Timothy Magellan（ティモシー・マゼラン）は、世界に大変化を巻き起こす「Knowledge Racer（ナレッジレーサー）」という携帯可能なパワフルな量子コンピューターを発明した企業家兼発明家です。Timothy（ティモシー）は他にもシカゴを本拠地とする「Infinite Storm Computer（終わりのないストームコンピューター）」という大企業を創設しました。
Timothy Magellan（ティモシー・マゼラン）は、それまでの人生を変えてしまう夢を見ます。それは、Ferdinand Magellan（フェルディナンド・マゼラン）の船の上にワープするという夢です。船は、The Victoria（ザ・ビクトリア）と呼ばれ、（夢の中では、Ferdinand Magellan（フェルディナンド・マゼラン）とKing Manuel I（マヌエル1世）が2人とも亡くなった1521年ということになっています。）Timothy（ティモシー）は、Ferdinand Magellan（フェルディナンド・マゼラン）の子孫です。Ferdinand Magellan（フェルディナンド・マゼラン）は、サブローザに生まれ、Straits of Magellan（マゼラン海峡）を発見しました。
ポルトガルのサブローザには、世間に自分が「本物の」Timothy Magellan（ティモシー・マゼラン）で、Ferdinand Magellan（フェルディナンド・マゼラン）の真の子孫であると信じ込ませたいImpostor Magellan（似非マゼラン）がいます。この似非マゼランは、Knowledge Racer（ナレッジレーサー）に関連したテクノロジーを盗み、（別名ニューサブローザとも知られる）サブローザを本拠地としたライバル会社を創設しようとしています。彼は、Knowledge Racer（ナレッジレーサー）を中心とした世界的帝国を作り、地球上で最も権力を持った人間になりたいと考えています。
似非マゼランは、誰もが人間だと信じて疑わないアンドロイドを組み立てます。（自分のことをEmperor of the Machines（エンペラー・オブ・マシン）と呼ぶ）Temujin Galileo（テムジン・ガリレオ）というアンドロイドは、Knowledge Racer（ナレッジレーサー）に関連するファイルを盗むというタスクのためだけに制作されました。そして、アンドロイドはそのテクノロジーを（アンドロイドの創造者）似非マゼランに引き渡す、という算段です。
しかし、アンドロイドにはアンドロイドの考えがあります。
似非マゼランの知らぬ間に、アンドロイドは似非マゼランを打ち負かし、テクノロジーをコントロールすることで、自分を世界で最もパワフルな個人にしようとしているのです。世界は彼が機械だということには気づいておらず、人間だと思っています。やがて、アンドロイドは自分が機械だということを告白します。
最後に、アンドロイドは勝つでしょうか？
要約：この歌は、Timothy Magellan（ティモシー・マゼラン）が発明した携帯可能な量子コンピューターのKnowledge Racer（ナレッジレーサー）の歌です。歌は、Knowledge Racer（ナレッジレーサー）のパワーと共に、その人間の創造性を力付ける可能性に焦点を当てます。
この歌は、聞く人に高揚感と自信を持たせ、楽観性自由を感じさせてくれます。まるでKnowledge Racer（ナレッジレーサー）を使えば、いかなる物理的・自然な問題も解決できるかのような気分です。
KR（「Knowledge Racer（ナレッジレーサー）」の略）はとても力強い機械なので、俺はそのパワーを「反映」する歌を開発したかったんだ。
アグレッシブなギターリフと共に速いテンポの歌だ。
加えて、この歌は少し「カオス」だ。雑然としたカオスの状態は、量子力学の「不可思議さ」を表象している。
歌自体は、曲の側面からも歌詞の側面からも「アップビート」な雰囲気を出している。これは、Knowledge Racer（ナレッジレーサー）を通して利用することのできるクリエイティブな可能性を表している。
要約：スペイン語ではEstrecho de Magallanesと呼ばれるStraits of Magellan（マゼラン海峡）に関する歌。航路は、1520年にFerdinand Magellan（フェルディナンド・マゼラン）により発見された。Ferdinand Magellan（フェルディナンド・マゼラン）は非常に野心的な探検家でした。
この歌はいわば「陰」と「陽」のような2人を対照化させたものです。最初の部分は決闘しているかのようなアグレッシブで濃厚なリフで、「陽」の部分を表し、終局部分はゆっくりなテンポでメランコリックな「陰」の部分を表しています。
アコースティックな要素には（ポルトガル・スペイン系の）イベリア風味を出したかった。
曲の中で2つの違うギターリフを入れたかったんだ。最初のは「重厚で、飾り気が無くて、ディストーションされてて」強いブルース風。そして次のリフは最初のリフとは完全に対照的なものをデザインしたかったんだ。二番目のリフはもっとまとめられて、ディストーションもあまりしていない、もう少し整ったものをもう少し速めのテンポと組み合わせたものだ。（ギタリストは、音階の音符を上り下りしている。）
この曲は、強いアコースティック的な要素で終わる。この場合に関して言えば、僕はバンド・音楽エンジニアリングで2つの違うアコースティックの節を少しの「時差」をつけて重ねたかったんだ。最初のアコースティックの節は、ゆっくりのテンポでメロディー性が高く、2番目の節は、より速い（中ぐらい）のテンポでやっぱりメロディー性が高く、でも同時に「スイーピングピッキング」テクを使っているのでギターの音にその「クールアクセント」を与えるんだ。時差をつけるとまた味わいが深まるんだな。それから最後に、曲がいわば「遠くにフェード」していくんだ。この曲はテンポと構造の両方において、様々なテクスチャーを含んでいる。
インストゥルメンタル；歌詞なし
要約： Ferdinand Magellan（フェルディナンド・マゼラン）の出生地であるポルトガルのサブローザの歌。この歌は、変化と時間の移り変わりと物理的世界の移ろいゆく特徴を表現する。変化は常にあり、少し矛盾しているようでも、いつも悲しさと希望・楽観性に溢れている。ゆっくりとしたメロディックなアコースティックな音楽の雰囲気が、歌詞とヴォーカルのメランコリックな雰囲気によく合う。
曲のテンポとメロディーは、間接的に変化を指している。メランコリックな側面は、時間の推移に関連している。思うに、この歌にはアコースティックギターに伴う音程の変化もある。それが聞き手に対して、トーンを微妙にアップビート・楽観的に変える。
歌の真ん中にある、長いアコースティック志向のブリッジは、同時に「前方を見て、後方を振り返る」ことを示している。未来に対して悲しさがあると同時に、希望もある。そして微かに「アイロニー」の匂いもする。
要約： この歌は、Temujin Galileo（テムジン・ガリレオ）とどの機械よりも偉大になろうとする彼の野望の歌です。
この歌詞は、Temujin Galileo（テムジン・ガリレオ）のKnowledge Racer（ナレッジレーサー）に関わるテクノロジーの追求についてだ。Temujin Galileo（テムジン・ガリレオ）は、他の機械、そして人間よりも優秀であることを認められたい。Temujin Galileo（テムジン・ガリレオ）は、権力に飢えている。Temujin Galileo（テムジン・ガリレオ）は、皆に崇められたい。「俺に取って自由は存在しない。旧体制から脱却しなければ。」 これは、一般的に信じられている、機械を操るのは人間であって、逆ではないという考えをTemujin Galileo（テムジン・ガリレオ）が超越しようとする努力を象徴している。
歌はローラーコースター的風味があり、忙しない。
全体的に見てテンポは速い。これは、Temujin Galileo（テムジン・ガリレオ）が世界を支配しようと急いでいることを反映している。
歌の中で、拍子とテンポは何度も変わる。これが聞き手にとって、ローラーコースター風味を味わわせる。構造的観点からすると、歌自体をいささか「予測不可能」にする。
歌にはいつも「拍子記号」がある。これはつまり、歌の小節ごとにどのような種類の音符が何個入るかに関しての基準があるということだ。「拍子が変化する」とは、つまり1小節（またはバー）ごとの音符の種類と数が変化するということだ。例えば、典型的な4/4拍子記号は、1小節に4分音符が4つ入るということになる。3/4拍子なら、1小節に4分音符が3つ。分子が音符の総数を表し、分母が弾いている音符の種類を表す。上の歌では使われていないが、3/4拍子記号は、通常ワルツと関係すると思われている。テンポはもちろん、1分間に入る拍子（ビート）を指す。
Temujin Galileo（テムジン・ガリレオ）は、自信過剰で急いでいる。Temujin Galileo（テムジン・ガリレオ）の精神的世界観には、かなりの高慢さが存在する。古代ギリシャ伝説で「The Flight of Icarus（イカルスの飛翔）」と呼ばれているあの事象が最も良い喩えではないだろうか。皮肉にも、Iron Maiden（アイアン・メイデン）は、この神話を歌にしているが、その歌はEmperor of the Machines（エンペラー・オブ・マシン）にとってインスピレーションの元ではない。しかし、イカルスの話と強い関連性はある。
要約： この歌は、Ferdinand Magellan（フェルディナンド・マゼラン）が生きていた時代のポルトガルの王、King Manuel I（マヌエル1世）についての歌です。歌は、King Manuel I（マヌエル1世）がFerdinand Magellan（フェルディナンド・マゼラン）をボルトガルから追放し、家系の紋章を除去したことに関してです。Ferdinand Magellan（フェルディナンド・マゼラン）は、スペインの国旗の下にすることにしましたが、これはKing Manuel I（マヌエル1世）との決裂を引き起こしました。
そこには、喪失、不信感、（自国からの）離別の感情があります。そこにはさらに野心と自由、つまり新地を探索するチャンスも感じられます。
この歌は、静かでゆっくりなアコースティックコードで始まり、そして終わる。これは、曲の中程で出てくる「より重い」パワーコードと比較して対称性を見せるためにやったことだ。
曲の中程のどこかに疾走するようなリズムセクション・疾走パワーコードを含むセクションがある。これが、Ferdinand Magellan（フェルディナンド・マゼラン）の野心を反映する。リズムセクションは、ベース・ドラム・リズムギターで構成されている。
最後に繰り返される4部コーラス（歌詞の最後のスタンザで最後の4行）は、ヴォーカルの音質的にもリードギターが生成するメロディーの側面からしても、少し不気味な「忘れられない」ように構成されている。
歌詞は多少暗く、不信感が出ている。そこには、King Manuel I（マヌエル1世）の心理に関連した裏切り、怒り、報復がある。Ferdinand Magellan（フェルディナンド・マゼラン）は、スペイン王国としたファウスト的契約の結果に苛まされる。スペイン王国は、探検するための資金源を出したが、同時にFerdinand Magellan（フェルディナンド・マゼラン）は、自分の出身国とつながりを断つことを要求されたのだ。
要約： この歌は、Ferdinand Magellan（フェルディナンド・マゼラン）が遠い子孫のTimothy Magellan（ティモシー・マゼラン）の夢に現れる歌です。Ferdinand Magellan（フェルディナンド・マゼラン）は、（夢の中で）Timothy Magellan（ティモシー・マゼラン）が将来対面する危険・可能性について、多少秘密めいた形で忠告します。さらに、Ferdinand Magellan（フェルディナンド・マゼラン）は、Timothy Magellan（ティモシー・マゼラン）に対して「師匠」のような役割を果たします。
Timothy Magellan（ティモシー・マゼラン）の中で、Ferdinand Magellan（フェルディナンド・マゼラン）は、自分のThe Victoria（ザ・ビクトリア）の船上に1521年に現れる。Timothy（ティモシー）は、Ferdinand Magellan（フェルディナンド・マゼラン）が自分の親戚だということも、今が何年なのかも、今どこにいるのかも、さっぱり分かっていない。
Ferdinand Magellan（フェルディナンド・マゼラン）は、夢の中でTimothy Magellan（ティモシー・マゼラン）に、Knowledge Racer（ナレッジレーサー）と関連していて、Infinite Storm Computer（終わりのないストームコンピューター）に所有されている知財（IP）を誰かが盗もうとしていることを忠告しようとしている。知財（IP）を盗もうとしているのは、Temujin Galileo（テムジン・ガリレオ）ですが、忠告は曖昧でTemujin Galileo（テムジン・ガリレオ）の名前は出てこないんだ。
イントロ、曲の中頃の一部、そしてエンディングは全て「サイレン」のようなギターリフがある。これは聞き手の注意を引くためのものなんだ。歌にはまるで人が時空間を超えて、遠い距離を旅行しているかのような一種のフロー感があって、歌の中盤の4:51から5:46の間に「クール」なリードギターリフがあるんだ。
曲は、歌詞のムードと響きとよく合っている。過去に遡るタイムワープの要素と共に歌詞には曖昧さがある。歌詞の中には、Timothy Magellan（ティモシー・マゼラン）宛の深いメッセージが込められている。Timothy Magellan（ティモシー・マゼラン）は、Ferdinand Magellan（フェルディナンド・マゼラン）の言う「創造された生命体」に関する忠告を解読するのに苦労する。
要約： この歌はインポスターである似非Timothy Magellan（ティモシー・マゼラン）の歌です。インポスターの似非マゼランが、Knowledge Racer（ナレッジレーサー）に関わる知的財産を盗むためにTemujin Galileo（テムジン・ガリレオ）を作る過程を描写しています。似非マゼランは、話の中で重要な役割を担っているので、歌にする価値があると感がえました。
似非マゼランは、本物のTimothy Magellan（ティモシー・マゼラン）そっくりに見せる作戦があるが、ただ一つだけ違うのは、目の上に治らない切り傷があること。（「でも、注意して見ていれば・・・印はある。」） 似非マゼランは、Knowledge Racer（ナレッジレーサー）に関連した知財（IP）を盗み、いずれはISCを乗っ取ろうとしている。それから、以下の歌詞に関して：「見つからない・・・頭の中の不安。」とは、似非マゼランが長くは一般人を騙し続けられないかもしれないと不安に思っていることを示唆している。「彼は悼む。会社が消えたことを。」とは、Timothy Magellan（ティモシー・マゼラン）のことを間接的に指している。
イントロのヴォーカルは、聞き手に暗く皮肉っぽい雰囲気を起こす。曲を通して、大きなテンポの変化がある。歌の2:15から2:40時点までで強いリフがある。曲自体は、「強いサザンロック風味」である。2:41から3:34時点では、心地よいツインギターのハーモニーが聞ける。フィニッシュ（4:48から終わりまで）は、諦観の雰囲気が少し入った、皮肉っぽくメランコリックな響きがある。タイムとテンポの変化の良い例だ。
曲は、歌詞の暗さと皮肉的な響きとよく合っている。歌詞で描写されている「偽り」の要素は、ヴォーカルの音色とリードギターの様々な節を通して曲に「吸収」されている。
要約： この歌は、Timothy Magellan（ティモシー・マゼラン）の会社「Infinite Storm Computer（終わりのないストームコンピューター）」社を描写しています。この歌は、楽観的な歌詞にマッチするエネルギッシュなテンポの曲に仕上がっています。
ISCは、利益の多い大企業です。Knowledge Racer（ナレッジレーサー）の販売を通し、人類に勇気を与える会社です。Knowledge Racer（ナレッジレーサー）の需要量は、供給量を上回っています。
Babbage（バベッジ）は、大企業の社長としての日常はどんなものか理解してみようとしました。
イントロは、軍隊風・スコットランド風な雰囲気（リードギターの弾き語りは「バグパイプ」のようにも聞こえます）。ヴォーカルのテンポとトーンは「アップビート」。さらに、歌の各所には（リードギターによる）フリギア風味も入っています。コーラス部分の「Infinite Storm Computer（終わりのないストームコンピューター）」は歌の終局部分で6回繰り返されます。聞き手に名前を覚えて欲しいためです。
要約： これは、似非マゼランが拠点をFerdinand Magellan（フェルディナンド・マゼラン）の生まれた場所に置くことに関する歌です。
さらに、Knowledge Racer（ナレッジレーサー）に関しても間接的に言及します。「数に光を当てる光粒子。」 は、テクノロジーの重要性を指します。「無知と限界からの解放。」 「字とシンボルは、テクノロジーの伝達者。」
そして、サブローザに関する間接的な言及もあります。「名人パイオニアの世界に戻った俺ら。」New Sabrosa（「ニューサブローザ」）というタイトルは、似非マゼランが21世紀にサブローザを世界のテクノロジーの首都にしてしまおうと考えているところから来ています。「現代的な王のための王宮」の歌詞の意味は、似非マゼランが自分の富と名誉のためにサブローザに自分のための王宮を建てるつもりだということを示唆しています。「人々は各地から計算の聖地を訪れる」という歌詞は、サブローザが観光客のためのアトラクションになることを暗示しています。これは、（似非マゼランの計画が成功した場合）Infinite Storm Computer（終わりのないストームコンピューター）がそこに置かれることと、がいわば現代のベルサイユ宮殿としてそこに存在する王宮の存在のためです。似非マゼランは、世間に対して自分がFerdinand Magellan（フェルディナンド・マゼラン）「真の」子孫だと偽りたいのです。
この曲はシンボリズムに溢れている。まずは歌詞を見よう。「即位式はもうすぐだ。古い惑星に新しい君主。それとも新しい連邦に古い君主なのか？」 ここでは、偽り者が目標を達成しそうになるが、結果的には失敗することを示唆している。偽り者は、Knowledge Racer（ナレッジレーサー）の生産をコントロールできれば、自分が世界の「王様」になれると思っている。
「均一性、自信、心理」というくだりは、偽り者の独裁的で自信過剰なマインドを指している。最後に、「それは紋章、独自な王家の家系、デジタル領域の君主。」という歌詞は、テクノロジーをコントロールし、21世紀における過去の「王家」に相当する権力と影響力を持っているものが、間接的にISCを指す「紋章」、「デジタル領域の君主」を持っていることを指している。
この曲は「すこし速め」のテンポ。かなり元気があって、けっこうたくさんリードギターの「ワイルド」なリフも入っている。曲自体は、音の観点から見ると「濃い」というのは、比較的短時間の中で、いろんなことが起きているという意味だ。
ヴォーカルは、皮肉たっぷりなトーンを出している。これは、偽りものである似非マゼランのマインドを反映している。音楽と歌詞は、ぴったり合っている。皮肉たっぷりなヴォーカルに、活気あるエネルギー。
様々なJames Bond（ジェームズ・ボンド）映画に関連した創作上の悪者たちは、Impostor Magellan（似非マゼラン）キャラの一種の原型だ。